資本主義のルールとは?
私たちが暮らしている社会は、「市場経済」と「資本主義」が組み合わさった世界です。
そこには、シンプルだけど冷徹なルールがあります。
市場に資本を投じ、リスクを取った人がリターンを得る。
これは思想でもポエムでもなく、橘玲氏の著書などでも繰り返し語られている、社会の設計図そのものです。
投資には2つの方法しかない
資本を投じるといっても、やり方は2つしかありません:
- 人的資本(自分の時間と労力)を投じて働くこと
- 金融資本(お金)を投じて資産に働いてもらうこと
言い換えると、「働く」か「投資する」か──そのどちらかしかありません。
だったら、片方しか使わないのは非合理です。
私は「働く」だけではなく、「お金にも働いてもらう」という方法も選びました。
少なくとも「お金に困らない人生」を送りたい──そう思って、私はこの選択をしました。


投資が怖い理由は“損するかもしれない”から
でも──
「投資が大事」と言われても、なんとなく不安だったり怖かったりする。
その本音の多くは、「損をするのがイヤ」「失敗したくない」「よく分からない」という感情だと思います。
私自身、そうでした。
金融商品は「理不尽」な買い物?
橘玲氏は『臆病者のための億万長者入門』でこう言っています:
※以下は書籍本文からの引用です。
刊行時の著者コメントは、公式ブログ(2014年5月16日)に掲載されています。
誰もが戸惑うのは、株式や投資信託などの金融商品は「損する」ことがある、ということだ。
そもそも買い物は得をすると思うからこそ成り立つわけで、
「損をしたのに文句をいえない」というのはとてつもなく理不尽な体験だ。「テレビを買って後悔した」という人があまりいないのは、事前にちゃんと調べればそのとおりの商品が手に入って納得感があるからだ。
それに対して、かたちのない金融商品ではこうした「買い物の常識」がまったく通用しない。
なるほど──
「損をしても文句をいえない」というのは、確かに理不尽です。
しかも、株価の下落局面では「資産が減っていること」が嫌でも目に入ってしまいます。
それでも投資するということ
でもその理不尽さを知った上で、なお「投資をする」と決めること。
それは、合理性を貫く覚悟です。
なぜ、その覚悟が必要なのか?
それは、この社会が「投資する人が報われる」ように設計されているからです。
チャーリー・マンガーの哲学──“合理性と不条理”の共存
この感情と理性の葛藤に、明確な答えをくれたのがチャーリー・マンガー。
ウォーレン・バフェットの右腕として知られる、合理主義の投資家です。
「すべての成功の秘訣は、事実に基づいて合理的な決定を下すことだ。
感情の曇りを晴らし、明確な道を見つけることだ。」
彼の投資スタイルはインデックス投資とは異なりますが、
何より大切にしていたのは「感情に流されず、合理的に判断する」という姿勢でした。
暴落やパンデミック、企業不祥事──資本主義には、“理不尽”な出来事が避けられません。
でもマンガーは、それでも合理性を捨てず、成長に賭ける道を選び続けました。
- 相場が暴れても騒がない
- 市場が理不尽でも怒らない
- 複利の力を信じ、原則を守って行動する
それは、資本主義というゲームに“プレイヤー”として参加する覚悟があったから。
彼の哲学は、「自由を設計する」私たちの旅や投資にも、深く共鳴する思想です。
次回予告
次回は──
数ある投資の中でも、私たちが「インデックス投資」を選んだ理由。
感情に振り回されず、合理性を保ち、誰でも続けられる“資本主義の王道”を紹介します。
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旅のプランニングと資産設計を通じて、自由な人生を構造的にデザインすることを追求中。
50歳での早期退職を目指し、世界一周航空券での長期旅を本気で準備しています。
思想・構造・実践──人生を支える「資産としての旅」を記録・発信中。