※本記事は「資産型旅|思想編」全6話の第4話です。
ここでは、「資産をどう使うか?」という出口戦略の視点から、旅を“繰り返す設計”に落とし込みます。
資産をどう使うか?──それが自由の核心
第1章:資産型旅は「繰り返せる設計」が命
人生のどこかで一度だけ──貯めたお金をパーッと使って海外旅行、という旅も素敵です。
でも私たちは、その先の暮らしも見据えた繰り返せる旅を目指しています。
そのために重要なのが、元本は守り、運用益だけで旅を設計するという発想です。
- 一度きりの「消費的な旅」ではなく
- 繰り返しの「人生に組み込まれた旅」
たとえば年間200万円のリターンが見込める資産があれば、その範囲内で「経験資産」を買っていくというイメージです。
この構想が、shisan-tabiの資産型旅の土台にあります。
持続可能だからこそ、人生に溶け込ませることができるのです。
第2章:出口戦略とは、自由の設計である
FIREという言葉が注目を集めていますが、多くのメディアやSNSでは「増やす」「貯める」「稼ぐ」にフォーカスされがちです。
ですが、築いた資産をどう使うか?というテーマこそが、shisan-tabiの本質です。
- 元本には手をつけず、運用益で旅をする
- 金融資産を「経験」に変える(経験資産への転換)
- 消費ではなく“人生設計”の一部として旅を捉える
資産運用や節約術では終わらない、「自由の実践」としての旅の設計。
それが、私たちの出口戦略です。
第3章:お金の使い方が“世界の見え方”を変える
宝くじで数億円当たっても破産する人がいます。
多額の退職金を浪費して後悔する人もいます。
日本では1,000万円以上の高額当せん者に、『【その日】から読む本』という非売品の冊子がみずほ銀行から配布されます。
使い方を誤ると不幸になりかねないという現実が、そこには記されています。
私たちは、宝くじに当たったわけではありません。
でも、長年の労働と運用によって築いた資産があります。
- 市場に資本を投じてリスクをとって得たリターン
- 無計画に使うのではなく、価値観に沿った設計
- 経験を積み重ね、人生を豊かにする投資
矜持ある使い方──
それは、自由を設計する私たちの哲学そのものです。
第4章:出口戦略の三段階──自由を設計する“使い方”
プランA:理想──運用益だけで旅をする
年間200万円のリターンがあれば、旅を“経験資産”として積み重ねることができます。
この形こそが、資産型旅のベースとなる設計です。
プランB:現実的対応──必要に応じて元本の一部を使う
理想通りに運用できないこともあります。
そんな時には、計画的に元本を取り崩すという選択肢も持っておきたい。
ExcelのPMT関数(資産取り崩しの月額を計算する関数)などを使えば、
例えば65歳時点での資産残高を考慮しつつ、年間支出を設計することが可能です。
プランC:使い切る思想──『DIE WITH ZERO』に学ぶ
書籍『DIE WITH ZERO』(ビル・パーキンス著)では、「残すのではなく使い切る」という思想が語られています。
資産は“使うため”にある、という逆転の発想。
旅や経験に価値を置くなら、「今、この瞬間」に投資することこそ、自由を生きる戦略なのかもしれません。
ちなみに私たちはマイホームを持たず、住まいも含めて戦略的に考えています。
将来どこに住むか?というテーマは、また別の記事で深掘りしていきます。
旅とは、消費ではなく、自由を実現する手段。
どう旅を設計し、どう資産と結びつけていくのか?
それを考えることこそ、shisan-tabiの思想の核です。
▶︎ 次回は、“使い切る自由”という逆方向の思想から、資産の活用を見つめ直します。

旅のプランニングと資産設計を通じて、自由な人生を構造的にデザインすることを追求中。
50歳での早期退職を目指し、世界一周航空券での長期旅を本気で準備しています。
思想・構造・実践──人生を支える「資産としての旅」を記録・発信中。