資本主義のルールとは?
現代の私たちが生きているのは、「市場経済」と「資本主義」が組み合わさった社会です。
ここには、シンプルだけど厳然としたルールがあります。
市場に資本を投じて、リスクを取ってリターンを得る。
これは私が考えた理屈ではなく、橘玲氏の著書などでも繰り返し語られている、この社会の構造そのものです。
投資には2つの方法しかない
資本を投じるといっても、やり方は2つしかありません:
- 人的資本(自分の時間と労力)を投じて働くこと
- 金融資本(お金)を投じて資産に働いてもらうこと
言い換えると、「働く」か「投資する」かのどちらかしかない。
だったら、片方しか使わないのは非合理です。
私は「働く」だけではなく、「お金にも働いてもらう」という方法も選びました。
投資が怖い理由は“損するかもしれない”から
でも──
「投資が大事」と言われても、なんとなく不安だったり怖かったりする。
その本音の多くは、「損をするのがイヤ」「失敗したくない」という感情だと思います。
私自身、そうでした。
金融商品は「理不尽」な買い物?
橘玲氏は『臆病者のための億万長者入門』でこう言っています:
誰もが戸惑うのは、株式や投資信託などの金融商品は「損する」ことがある、ということだ。
そもそも買い物は得をすると思うからこそ成り立つわけで、
「損をしたのに文句をいえない」というのはとてつもなく理不尽な体験だ。「テレビを買って後悔した」という人があまりいないのは、事前にちゃんと調べればそのとおりの商品が手に入って納得感があるからだ。
それに対して、かたちのない金融商品ではこうした「買い物の常識」がまったく通用しない。
それでも投資をするということ
この不安定さや“理不尽さ”を前にしても、合理性を手放さない覚悟が問われるのが、投資という行為です。
投資=損をするかもしれない世界。
それでも、なぜそこに踏み出すのか?
それは、この社会が“投資をする人が報われる”ように設計されているからです。
チャーリー・マンガーの哲学──“合理性と不条理”の両立
ここで紹介したいのが、チャーリー・マンガー。
ウォーレン・バフェットの右腕として知られ、合理性を極めた投資家です。
彼は数々の名言を残しましたが、私にとってもっとも印象深いのが次の言葉です:
「すべての成功の秘訣は、事実に基づいて合理的な決定を下すことだ。
感情的な曇りを取り除き、明確な道を見つけることだ。」
マンガーの投資手法は、私たちが実践しているインデックス投資とは異なります。
しかし彼が何より重視したのは、「感情に左右されず、合理的に考え抜く」という姿勢でした。
資本主義の世界では、どれだけ知識を蓄え、賢く判断したとしても──
暴落、パンデミック、企業の不祥事など、“理不尽”な出来事は避けられません。
でもマンガーは、それでも合理性を捨てず、成長に賭ける姿勢を貫きました。
- 相場が暴れても騒がない
- 市場が理不尽でも怒らない
- 長期的な複利の力を信じ、原則を守って行動する
それは、資本主義というゲームに“プレイヤー”として参加する覚悟があったからこそ。
チャーリー・マンガーの哲学は、「自由を設計する」私たちの旅や投資においても、強く共鳴する思想なのです。
次回予告
次回は──
数ある投資の中でも、私たちが「インデックス投資」を選んだ理由。
感情に振り回されず、合理性を保ち、誰でも続けられる“資本主義の王道”を紹介します。
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旅のプランニングと資産設計を通じて、自由な人生を構造的にデザインすることを追求中。
50歳での早期退職を目指し、世界一周航空券での長期旅を本気で準備しています。
思想・構造・実践──人生を支える「資産としての旅」を記録・発信中。