「気づいたら、3万ポイントも溜まっていた」「10万ポイント貯まるまで使うのやめよう」 クレジットカードを使っていると、こんな状態になっている人も多いのではないでしょうか。
何となく使いそびれて、いつの間にか眠っているポイント。 はたまた、頑張って貯めて、無料気分でお得にお買い物。
でも、これはファイナンス的には非常にもったいない。
ポイントは、“貯金”ではなく“価値の下がるチケット”です。 期限が来れば失効し、制度変更で改悪されることもある。
時間とともに価値が減っていく資産を、「とりあえず貯めておく」のは非合理です。
クレジットカードのポイントは“すぐ使え”──ファイナンス的な理由
お金の世界では、「価値は時間とともに下がる」が基本です。これはポイントにもそのまま当てはまります。
- 有効期限がある
- インフレでモノの値段は上がる
- ポイント制度そのものが改悪される可能性がある
- 金利が付かない
だからこそ、「使えるときに、使う」ことがもっとも合理的。 クレジットカードの還元は、あくまで副産物。恩恵を享受するには“使ってこそ”なのです。これがファイナンス的な理由です。
ちなみに、ポイントだけでなく「お金」そのものも置き場所を考えなければ目減りします。
銀行や証券会社を通さずに現金をタンス預金しておく──これは金利が付かないため、やはりお勧めできません。
shisan-tabiでは、家には現金はほとんどありません。財布にすら現金をほとんど入れていないくらいです。
クレジットカードは複数枚が合理的|適材適所でポイント最大化
よく「クレカは1枚に絞るべき」と言う人もいます。たしかにポイントを集中的に貯めるには便利ですが、還元率や付帯特典を考えると、複数枚を目的別に使い分けるほうが圧倒的に合理的です。
たとえば、私はこうしています:
※スマホでご覧の方は、表を右にスワイプして全体をご確認ください。
カード名 | 主な使い道 | ポイント還元率 | 年会費 |
---|---|---|---|
ダイナースクラブ | 日常決済・大型支出用 | 1%(マイル換算) | 無料(キャンペーン) |
三井住友カード(NL) | SBI証券(投信購入)/セブン(タッチ決済) | 1.0% / 最大10% | 無料 |
ANA VISAカード | SFC維持・ラウンジ | 0.5% | 16,885円(家族カード込) |
楽天カード | 楽天市場・楽天証券(投信購入) | 1.0% | 無料 |
Amazon Mastercard | Amazon専用 | 2.0% | 無料 |
PayPayカード | PayPay専用 | 1.0% | 無料 |
マネックスカード | マネックス証券(投信購入) | 1.1% | 無料 |
au PAYカード | 三菱UFJスマート証券(投信購入) | 1.0% | 無料 |
要は「適材適所」。たとえ年会費がかかっても、特典と使い方次第で十分にペイします。とはいえ、有料カードはANAカードのみで、他は無料です。
私が保有するクレカでは年間◯円以上の利用で無料といったカードも含みます。その中にはダイナースクラブカードも入りますが、年間3万円(家族カード込み)を無料で使ってます。
かつては「クレカでマイルを貯めてお得に海外へ」という夢がありました。私も本気でマイルを貯めていましたが、いざ予約しようとすると「空席なし」「改悪で必要マイル数が増加」など、思うように使えず断念した経験があります。
こうした経験を経て、「一つのカードに固執せず、複数枚を場面ごとに使い分ける」戦略が今の時代には最適だと考えるようになりました。
ポイントを“投資信託”に使うという最適解
「ポイント使わなきゃ」と思って、無駄な買い物をする。これもありがちな落とし穴です。
そんなときは、投資信託を買いましょう。 楽天ポイント、Tポイント、dポイントなど、多くのポイントが証券会社での投信購入に使える時代です。たとえば楽天証券なら、1ポイント=1円で投資信託が買えます。
- 無駄な買い物 → 資産に残らない
- 投資信託購入 → 資産になる、育つ可能性もある
しかも、ポイントで投資すれば、自己資金を減らさずに資産形成ができます。これは使わない手はありません。 shisan-tabiでは、以下のように活用してきました:
- 楽天カード × 楽天証券
- マネックスカード × マネックス証券
- 三井住友カード × SBI証券
- au PAYカード × 三菱UFJスマート証券
とはいえ、新NISA制度下では1口座に絞る必要があるため、今は三井住友カード × SBI証券の組み合わせ一本です。
“ポイント運用とは?注意点と本物の投資との違い
最近は、楽天ポイント運用やdポイント投資など、ポイントを“投資風”に使うサービスも登場しています。 でも注意したいのは、これは「投資のようで投資ではない」という点です。
- 実際には投資信託を買っていない
- 手数料体系が不透明な場合がある
- あくまで“疑似運用”であり、成果も保証されない
そして何より、「ポイントだからいいか」と判断が甘くなりがち。 この油断が、最大の損失を生むこともあるのです。
まとめ|ポイントを「回す設計力」が、自由の第一歩
クレジットカードのポイントは、“貯める資産”ではなく、“回すことで価値を生む資産”です。
- 価値は時間とともに下がる
- 金利が付かない
- だからこそ、即時利用 or 投資信託化
- 無駄な支出より、合理的な運用を
資産運用でも旅でも同じですが、「どう使うか」を設計することこそが自由につながります。 ポイントもまた、小さな資産です。だからこそ、「設計された使い方」が、人生を整える一歩になるのだと、私は思います。
小さな資産も大切に。丁寧に使う。
